歯で物を噛み切る、または歯を使って物に力を加えること(かむ)。
犬が靴を噛んで中をめちゃくちゃにした。
彼はリンゴを一口噛んで味を確かめた。
子どもが指を噛んでしまったので消毒した。
食べ物を歯で細かくする、噛んでよくすりつぶすこと。咀嚼する意味。
食べ物はよく噛んでから飲み込んでください。
硬いガムを長く噛んでいると顎が疲れる。
この肉は噛み切るのが大変なくらい固い。
舞台や放送などで台詞をうっかり噛む、言葉を噛んでうまく言えなくなること。
緊張して本番でセリフを噛んでしまった。
司会者が噛んだとき、観客は優しく笑った。
波が岸や船体にぶつかって砕けるさまを、比喩的に『噛む』ということがある(文語的・比喩的用法)。
荒波が岩に噛みつくように打ち寄せた。
歯車・ファスナーなどが噛み合う、かみ合って動作すること。部品どうしがかみ合う意。
歯車がうまく噛んで機械が滑らかに動き始めた。
ファスナーが噛んでしまって開けられない。
(慣用)事に一枚噛むのように、(取引などに)関与する、何らかの手を添えるという意味で使われることがある。
あの会社は裏で一枚噛んでいると噂されている。
(古語)説得する、口づけるなどの意味で使われた歴史的用法(江戸期の遊女語など)。現代ではほとんど使わない。
江戸時代の風俗書には、噛むが『客を口説く』という意味で使われる例が見られる(古語)。